ご挨拶
第四代村長 太田守彦
筑北村は旧本庄村・旧坂北村・旧坂井村の三村が「平成の大合併」を契機に、平成一七年十月十一日に誕生し、本日ここに、合併二十周年という節目を迎えることとなりました。
これもひとえに、合併に向けて多大なるご尽力と、今日の筑北村の発展を築き上げてこられた村民の皆様、そして関係機関の皆さまを始め諸先輩方のご支援・ご協力の賜物でございます。
心から敬意を表し感謝を申し上げる次第です。
さて、本村における人口減少、少子高齢化の状況ですが、人口は合併時の約六千人から、今や三千九百人を割り込み、65歳以上の高齢化率は約48%と県内上位にあります。また、基幹産業である農業は、中山間地域であることに加えて、後継者不足。有害獣被害等の課題を抱え、耕作放棄地が拡大傾向にあります。さらには、美しい里山の風景は、松枯れの著しい進行によって、景観が一変してしまったのは大変残念でなりません。村民生活についても、新型コロナウイルスの感染拡大やロシアのウクライナ侵攻などの影響を受け、急激な物価上昇が続いており、私達を取り巻く環境は一層厳しさを増している状況です。
明るい話題として、令和五年十二月、筑北村の新たな玄関口となる「筑北スマートインターチェンジ」が開通したことは、これからの村の発展にとって大きな期待と希望をもたらしています。一日の利用台数は、当初目標を七百台としていましたが、千台を上回る利用となっており、生活面での利便性の向上、物流や観光の活性化、交流人口の拡大など整備効果を感じているところです。また、インターチェンジ周辺は、アクセスの良さが注目され、企業進出が始まり、企業様から、村内雇用の確保も要求されていおります。折しも、若年向け定住住宅として建設し、今年4月から入居が始まった西条団地(七棟)は、子どもたちの笑い声が響く住宅街となりました。更なる住宅整備の必要性を感じています。併せて、昨年度は保育園・小学校・中学校の給食費無償化、本年度は子ども医療費の窓口無償化と、今後も子育て支援の充実を図りつつ、スマートフォンを活用した住民向けアプリ「ちくほくナビ」の充実や、村の公式キャラクター「天舞(てんま)くん、ちくにゃん」のPRを通じて、筑北村の情報発信と知名度向上に努めてまいります。
結びに、十年先、二十年先を見据えますと、人校減少社会、少子高齢化社会は避けて通ることができません。持続可能な筑北村であるためには、村民の安心・安全、住民福祉の向上をさらに進めるとともに、次世代を担う若い世代の方々に、明るい希望や展望が持てる村作りが必要であると考えます。今後とも、村民の皆様、関係各位の皆様のご指導、ご鞭撻を賜りましようお願い申し上げ。「筑北村合併二十周年」のご挨拶といたします。

